こんにちは、小島です!
先日、木造軸組工法の講習に行ってきました。
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今回の講習は、木造軸組工法(通称在来工法)で建てられた戸建て住宅のリフォームが
主な内容だったので、それを前提に読んでいただければと思います。
在来工法とは、日本に昔から伝わってきた木造住宅の工法です。
近年は他にもいろいろな工法が採用されてきていますが、
在来工法は今でもトップシェア。
特に、リフォームを考え始めるような築年数の長い戸建て住宅は
この工法であることがほとんどです。
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抜ける柱、抜けない柱
間取り変更を伴うような大規模なリフォーム(>>スケルトンリフォーム)をするお客様から、
「リビングと個室をつなげてリビングを大きく」
といった要望をいただくことがよくあります。
広々とした開放的なリビング・・・憧れますよね。
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![]() >>柱の補強で天井高く、明るい開口窓からの光が嬉しい住まい |
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でも、在来工法の構造上どうしても柱を抜くことができないことがあります。
柱があるかないかで見た目はずいぶん変わりますから、とても大事なところですよね。
では、どうしたらそれがわかるのでしょうか?
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柱が抜けるかどうかは、その柱が建物の構造に
影響を与えているかどうかで決まります。
木造の在来工法に使われている柱には、用途によって大きく3つあります。
●通し柱・・・土台から軒までつながった柱
これは全体の構造にかかわる一番重要な柱なので、絶対に抜けません。
大体建物の端に位置していることが多いですが、
そうでないこともあるので要注意です。
●管柱(くだばしら)・・・梁などで中断された柱
下の階と上の階で分かれている柱です。これも上にかかる荷重を支える構造体なので、
基本的に抜くことはできません。
しかしながら、構造計算をした上で、金物や梁補強で管柱をずらし間取りを広くする例もあります。
>>内部スケルトンリフォームで柱を抜いて広々空間を実現した事例をこちらのページからご覧いただけます | ||
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●間柱(まばしら)・・・壁を固定するための柱
写真のようにとても細い柱で、壁を固定するためのものなので、
構造には影響がありません。
つまり、間柱であれば抜くことができるのです。
でも、壁の向こう側にある柱がどれかなんて、見た目にはわかりませんよね。
そんなときは、家の図面を見てみましょう。
それぞれの柱は、図面上でこのように表記されます。
これを知っていれば、図面を見て抜ける柱かどうかがわかりますね。
でもそもそも図面を持っていない、簡易的な図面で柱の表記がない・・・
なんてこともありますよね。
そういうときは、プロを呼んで直接家を見てもらいましょう。
図面があったとしても、きちんと現地調査をすることがとても大切です。
>>現地調査・現場調査でどのようなことを行うのかはこちらのページで紹介しています。
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斜めで支える筋交い
柱以外にも、構造を支えるのに重要な枠割を果たしている部材があります。
それが筋交いです。
このように、柱と柱の間に斜めに入れることで、
横からの衝撃に耐えられるようにしています。
これも、基本的には抜くことはできません。
でも、どうしても壁をなくして少しでも開放的にしたい!
その場合は、あえて柱や筋交いを露出させてみるのも手です。
こんなふうに、柱や筋交いをインテリアの一部として見せることで、
構造の問題と間取りの問題をクリアすることができます。
空間のアクセントにもなって、なかなか素敵だと思いませんか?
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というわけで今回は、木造軸組工法(在来工法)での間取り変更の注意点として、
「柱や筋交いが抜けるかどうか」についてご紹介でした。
その他にも、リフォームはチェックしなければならないことがたくさんあります。
今後もブログで少しずつご紹介できたらな~と思います。
こうした技術で水工房ではスケルトンリフォームも安全に行っています。
>>スケルトンリフォームについての詳しいご紹介や事例・費用などはこちらのページからご覧ください。
それでは小島でした~(^^♪