上のお子様が小学校高学年になり、今後の成長を考えそれぞれの個室が必要になったのが子供部屋のリフォームのきっかけでした。
ご要望は、主寝室として使っていた部屋を子供部屋とし、2つに分けたい。それぞれの勉強スペース、収納スペースを確保したい。入口を分けてプライバシーを確保したい。寝室となるため、空調や通気に考慮したい。というものでした。
部屋の奥に大型の二段ベッドを造作し、部屋の中央に間仕切壁を設置。二段ベッドで部屋を仕切るのではなく、奥にベッドを配置したことで、それぞれのデスクスペースを確保できました。
全長3.5mほどのベッド上段の奥は、ロフト収納スペースとして活用。空気がこもらないよう、窓際に立てたパネルには通気口を設置しました。
ベッドヘッドには電源と小物置きスペースも確保。
足元にも収納スペースを設け、デッドスペースをなくし空間を有効活用しました。
下段ベッドは奥行90cmほどの大型の引出し収納を設け、収納力を確保しました。
子供部屋を仕切る間仕切壁は、一部をドア状に造作。たまに開けることで効率的に換気ができ、エアコンのメンテナンス時の作業スペースを作ることができます。
通常時は、ドア上の開口部でエアコンの風を両方の部屋に届けます。エアコンを1台でまかなうことができ、省エネと省スペースに。
入口を2つに分けたことで、片方の部屋の入口は玄関土間から入る形に。スムーズな出入りができるよう、踏み台を設けました。
また、折戸を採用したことで、なるべく扉が出っ張らないよう配慮しました。
二段ベッドは大工による現場造作。かなり大きな二段ベッドとなるため、強度に細心の注意を払い、使う材料や組み方を吟味してリフォームしました。
▲まずはベッド全体の骨組みを組んでいきます。
▲表面のパネルを張るとともに、上段ベッドの床も組み始めます。
▲全体像が見てきました。
▲上段ベッドの床を支える下地は、大きな材を使い頑丈に作ります。
▲二段ベッドができたら間仕切壁を作ります。開閉部分は隠し丁番をつけるため掘り込みました。
▲仕上げはウレタン塗装。ラーチ合板という表面の粗い木を使ったため、何度もヤスリがけと塗装を重ね、ささくれ等でケガをしないよう配慮しました。
限られた空間を最大限活用でき満足しています。LANの口を各部屋につけられた事が良かったです。予算の都合で選んだ木材ですが、節の使用箇所の工夫や丁寧な仕上などで、満足いく物となりました。