リフォーム事例

骨董家具と調和する自然素材の家

築25年のマンションにお住まいだったI様。
すべての部屋がバルコニーに面している間取りで、すごしやすい季節には気持ちのよい風が抜けていく反面、夏の時季には強い日差しが差し込み、うだるような暑さに大変悩んでおられました。
またI様は骨董の家具や食器、絵画、作家ものの家具・照明など、こだわりのコレクションをたくさんお持ちです。これらを生かしながら、ここちよい暮らしが送れるような住まいにしたいと日々思いを馳せておられました。

「あたりまえ」に選んだ自然素材

I様がお持ちの骨董の家具や器、絵画などを包み込む空間を引き立てるのは自然素材しかないと考えました。

I様は自然素材は傷が付きやすいこと、反りやひび割れが生じること、などのデメリットがある上で、それを上回るような調湿効果やここちよい肌ざわりなどのメリットがあることもご理解された上で、自然素材を採用することになりました。

空間のスパイス

自然素材で囲まれた空間は、ナチュラルな色合いで落ち着いた雰囲気に仕上がる反面、単調になってしまい物足りなさを感じる場合があります。
今回のリフォームでは、様々な格子のデザインを取り入れるなど、要所要所に空間のスパイスとなるような仕掛けをつくることを考慮しています。

見出しが入ります

主役の骨董品を引き立てるために、その居場所にふさわしい造作の飾り棚を各所に作りました。

自然素材と調和する水回り

キッチンは差し色になりつつ自然素材と調和する漆塗りのような赤色に。
造作の洗面台は無垢材カウンターとタイルでシックな空間に。
トイレには和紙の壁紙を採用しました。
浴室には窓を設け明るく開放的になりました。

職人の腕が光る造作建具

様々なデザインの建具に対して、計画段階ではベテラン職人ならではのアドバイスがあり、また製作に関しても、細かい部分まで気を配った美しい仕上がりになりました。
また、I様が骨董店で見つけてきた骨董建具を調整しながら、現場に合わせて設置しました。

「ひと手間」が光る大工工事

無垢材は工業製品とは違い、天然のものであるが故の反りやひび割れなどが起きやすいという特性を持っています。
長く美しくお使いいただけるよう、ベテランの大工による「ひと手間」を随所に施しています。

静かな存在感を放つタイル

洗面やキッチン、玄関に採用したタイルは、華美ではありませんが表情のあるものを選定し、空間に味わいを与えています。

断熱リフォーム

長い時間を過ごすリビングダイニングの天井には、調湿性や耐久性に優れ、環境にもやさしい天然ウールの断熱材を。
窓は全てインナーサッシを取付けました。

また壁の仕上げに使っているシラス壁も、断熱効果はありませんが、湿度を調整することで体感温度を下げる効果があります。

リフォーム前写真

リフォーム前もコレクションの骨董品などが置かれていましたが、それらの居場所が場所がきちんと作られていなかったため、少々煩雑な印象でした。